不要なお金を払いたくない方必見。失敗しない解体業者の選び方、基本の5つ
- 解体業者は、どこに頼んでも同じではないの?
- 一番安い見積もりのところに頼んでしまえば損をしない?
- きちんとした業者を選びたいけれどポイントはあるの?
本稿では、これら解体業者選びに関する疑問や悩みにお答えしていきます!
解体とは何もない状態にすることです。更地にするだけですから、自宅の建設やリフォームに比べて、解体は技術が不要に見えてしまうこともあるでしょう。そのため、「どこに頼んでも同じではないか」と思っている方もいるはずです。
しかし、解体にも技術や技能が必要であり、加えて、廃棄物を法律に従って正しく処理をする知識も不可欠なのです。そのため、誤った業者を選んでしまうと、後々、トラブルに発展する可能性もあります。さらに、金銭面で損をしてしまう可能性もあるのです。
この記事では、解体業者を選ぶうえでチェックすべき「基本の5つのポイント」を確認していきます!
失敗しない解体業者の選び方
失敗せずに解体業者を選ぶにはどうすればいいのかを具体的に見ていきましょう。
解体業者を選ぶうえでチェックしておきたいポイントは以下の5つです。
- 見積もりは複数の業者からとる
- 解体業に必要な認可を受けている解体業者を選ぶ
- 契約書や見積書が発行される
- 工事保険に入っている解体業者である
- 工事の内容は合法である
上記の5点のポイントを重視して解体業者を選んでいけば、まず失敗することはありません。詳しく確認していきましょう。
見積もりは複数の業者からとる
解体業者を選ぶうえで複数社を比較して選ぶことは重要です。まずは、いくつかの業者に見積もりを依頼して、値段や内訳などを比較していくようにしましょう。
業者から良い条件を引き出すためにも複数社から見積もりを取るのは必要不可欠。業者のほうも複数の業者から見積もりを取ることには理解を示していますから安心してまずは見積もりを依頼してみてください。
解体業に必要な認可を受けている解体業者を選ぶ
解体工事をするには、「建設業許可証」もしくは、「解体工事業登録」が必要になります。違法な施工をする業者は、この許可証を持っていません。見積もりをいくつかの業者から取って、依頼をしたいと思える段階になったのであれば、許可証や登録番号を提示してもらうようにしましょう。
契約書や見積書が発行される
契約書や見積書をきちんと発行してくれない業者には注意が必要です。発行してくれたとしても「1坪あたり○○円」といった具合にぼんやりとした見積もりしか出してくれない業者とは、後々トラブルに発展する可能性があります。
「工事に必要な項目をきちんと細分化していて、何にいくらお金がかかるのかがきちんと明記されている」契約書や見積書を発行してくれるのが信頼できる業者です。
逆におおざっぱな見積もりを出してくる業者は、追加見積もりを出してきたり、見積書には入っていなかったオプションの料金を取られたりする可能性があります。見積書や契約書の様式がきちんとしていて詳細なものなのか、見積書を追加で出されることはないかを確認しましょう。
工事保険に入っている解体業者である
解体工事をする際に隣接する家屋などを傷つけてしまうことがあります。そのようなときに、十分な賠償金を支払ってもらうためには「工事保険」の加入が欠かせません。
解体業者の中には、保険料を支払いたくないという理由で「工事保険」に入っていないケースもあります。保険に入っていない業者では、いざというときにきちんと賠償金を支払ってもらえない可能性も出てきてしまうのです。保険の加入を確認しておきましょう。
工事の内容は合法である
解体をするには、廃棄物処理法や建設リサイクル法に則って作業を進めていかなくてはなりません。仮に、非合法な工事をした場合、業者だけでなく依頼主も罰を受けます。
マニフェストと呼ばれる「産業廃棄物の管理伝票」を発行しているか、建設リサイクル法の届け出を出しているかを確認するようにしましょう。
費用も大事。でも、内容と費用のバランスはあっていますか?
解体費用を安くおさえることは大切です。
複数社から見積もりを取った際に、安い費用を提示してくれた業者があれば、やはり目が引かれてしまうことでしょう。しかし、費用は確かに大事ですが、内容と費用の釣り合いが明らかに取れていない場合は、注意をすべきです。
安く済むということは、必ずどこかで帳尻を合わせていることを意味します。以下のような裏がある可能性があるのです。
- 追加工事が発生したという理由であとから費用が追加される
- 不誠実な手抜き工事を行う業者だった
- 不法投棄をしている業者だった
工事が始まってしまうと、問題があっても中断を依頼することは難しいです。工事後に、新たな工事の必要が発生したといって新たな見積もりを提示されると、支払わざるを得ません。
また、追加の見積もりの請求がなくとも、安かろう悪かろうではありませんが、施工が荒っぽく近所に迷惑をかけてしまったり隣接する家屋に傷をつけられたりしてしまう可能性もあります。
さらに、安すぎる費用で解体工事をしている業者は、正式な産業廃棄物処理をせず、不法投棄をすることで、利益をあげている業者の可能性もあるのです。
安い見積もりは目を引きますが、解体工事の内容とあまりにもつり合いが取れていない場合は、裏がある可能性を考えて注意したほうがよいでしょう。
担当者との相性も大事
解体工事を依頼するうえで担当者との相性も大切です。特に、以下のような態度を取る担当者には注意が必要だといえるでしょう。
- 言葉づかいや態度に問題がある
- 電話対応が横柄
- 専門用語を多用した分かりにくい説明ばかりをする
担当者とは工事が終わるまでずっと関わっていくことになります。言葉づかいや態度がひどいと常に不快な思いをすることになってしまいます。
さらに、営業の担当者が近隣の方からの苦情の窓口担当になることが多いです。言葉づかいや態度の悪い担当者の場合、近隣の方との間で不要なトラブルを起こす可能性もあります。
次に電話対応ですが、施工中は、担当者と電話でたびたび相談などをすることになります。電話の対応が雑で、折り返しの連絡などがきちんと来ない、といった業者であれば先々トラブルになりかねません。
最後に、専門用語を多用する担当者にも注意が必要です。専門用語を多用されると、素人には解体工事がどのように進んでいくのかが分からず、解体中も不安を抱え続けることになりかねません。
担当者と話していてどこか違和感を持つことがあれば、その業者に依頼するのは避けたほうが良いでしょう。
解体業者の正しい選び方を知っておく意味
解体工事というと、土地を何もない状態にするだけなので技術や品質はそれほど高くなくても構わないと考えてしまいがちです。しかし、土地を更地にするにも技術が必要であり、技術力のない業者に頼むと自身の不利益につながるだけでなく、近隣の住民に迷惑をかけてしまうこともあります。
さらに、違法な解体業者を選ぶと、余計なお金を請求されたり、廃材などを不法投棄されたりすることもあるのです。不法投棄はもちろん違法です。しかも、不法投棄がばれた場合、罰せられるのは業者だけでありません。
依頼主も「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって、「5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」という罰則を受けることになります。違法な業者と知らなかったといっても罰を逃れることはできません。
法律で裁きを受けたり、余分な費用をだまし取られたりしないためにも正しい解体業者を選ぶ必要があるといえるでしょう。
おわりに:不要なお金を払いたくないなら複数社を比較しましょう
解体業者選びのポイントについて確認してきました。
損をしないためには、保険や認可を受けている業者を選ぶことはもちろん、複数の業者から見積もりを取って比較することが大切だといえるでしょう。
見積もりを取ったら、「見積もりが丁寧か」といったことや「担当者との相性は良いか」といったことも確認しておきましょう。
不誠実な解体業者を選んでしまうと、「いざ始めてみると追加工事が必要でした!」などと主張をして追加でお金を取られる危険性もあります。さらに、自社の利益のみを追求し、違法行為をする業者に運悪く当たってしまった場合、罰則という一生残る損害まで受けてしまいます。
安心して任せられる業者に出会えるように業者選びには貪欲になって、ご紹介したチェックポイントを確認しながら複数の業者を比較していきましょう!