事故を防ぐキーパーソン! 解体工事におけるガードマンの重要性とガードマン費用について

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解体工事を行っている現場の近くを通りがかったときに、ガードマンが立って歩行者の誘導などを行っている場面を目にしたことがあるという方もおられるのではないでしょうか。多くの工事現場で見かけるガードマンですが、自分が解体工事を行おうと考える際には、ガードマンの配置をつい忘れてしまうことも…。

しかし、ガードマンの存在は、解体工事を安全にトラブルなく終えるために不可欠。解体工事の見積もりに「ガードマン」の費用が含まれているのはそのためです。解体工事の現場で事故・トラブルを防止するキーパーソンであるガードマンの重要性について、みていきましょう。

解体工事におけるガードマンの重要性について

解体工事の現場には解体工事を請け負う会社の作業員がおり、一生懸命解体作業を進めています。その姿は、解体工事を依頼する施主にとっては頼もしいものですが、作業に集中している分、それ以外の周りの環境にまで気を配るのは難しいという側面もあります。

工事を行っている敷地の周辺では、工事車両と近隣住民の車の出入りや歩行者の通行がスムーズに行えなくなっていることもあれば、工事について聞きたいことがあるけれどなかなか声をかけられないと感じている住民の方がいることもあるでしょう。

そうした状況が続けば、近隣の方との間でトラブルが発生し、解体工事を進められなくなるほか、施主とご近所さんの関係が悪化してしまうかもしれません。そうした状況で、解体工事をスムーズに進めて近隣の方々と工事現場の安全を確保することに注力するガードマンは、トラブルを未然に防ぐために重要な存在なのです。

ガードマンの役割とは?

解体工事を行っている敷地では工事車両の出入りが激しくなるため、歩行者や車両の通行に支障が生じることが多くなります。そうした場面では、ガードマンは歩行者や車両の通行がスムーズに行われるよう交通整理を行います。なお、道路上で工事作業を行う場合には、ガードマンの配置を必須としている自治体が大半です。

また、学校や通学路などが近くにある場所では、子どもが工事現場に入り込んでしまう危険もあります。小さい子どもの姿は重機を操縦する運転手から確認しづらく、万一事故が発生すれば大変なことです。ガードマンは、そうした子どもの侵入を防ぐ役目も担います。

このように、解体工事におけるガードマンの役割は、解体工事を行う現場周辺の安全確保です。解体業者にガードマンを配置しようとする意識があるかどうかは、その解体業者が解体工事の安全をどのように考えているか、安全管理体制が万全なのかということを見極める材料の一つになるといえます。

気になるガードマンの費用について

一般的な解体工事では、解体業者が警備会社にガードマンの派遣を依頼するかたちで、解体現場にガードマンを配置します。警備会社からガードマンに支払われる日当は平均1万円から1万5000円ほどですが、解体業者が警備会社に支払う費用としては2万円前後となることが多いようです。

解体工事の現場で必要となるガードマンの人数や配置場所は、解体工事の現場周辺の状況や接する道路の広さなどによって異なり、1〜2人を配置するケースから、大きい建物の解体工事では4〜5人必要となることもあります。

解体工事を依頼する施主としては、ガードマンを適切に配置すべきと考える反面、費用負担は最低限におさえたいものです。この点の判断はケースバイケースですが、不当な人数配置で高額な費用を請求されることのないよう、注意してあたる必要はあります。

そこで、複数の解体業者に現地調査・見積もりを依頼し、解体工事自体の費用も含めて比較検討するようにしましょう。

おわりに

解体工事には危険はつきものです。解体工事を依頼する施主としては、工事作業を請け負う作業員の方々の安全はもちろんのこと、近隣の住民の方々に危険が及ばないよう配慮するという意識をもつ必要があります。

解体作業を担当する作業員の方々は、事故を起こしたり有害物質を拡散したりすることのないよう作業場の安全には十分配慮して工事を進めますが、周囲の安全確保までカバーするのは困難です。そこで必要になるのがガードマンです。

解体工事の費用を考えるとガードマンの配置にかかる費用は気になるかもしれませんが、解体工事を無事に終えてトラブルを未然に防ぐためには不可欠の存在です。ガードマンの配置を考えることは、安全意識を共有して解体工事を任せられる「信頼できる解体業者」選びにもつながるでしょう。

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