新築一戸建ての定番ウッドデッキ! メリット・デメリットと解体のタイミングと気になる費用について

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最近の新築一戸建てでは“定番”ともいえるウッドデッキは、多くの方の人気を集めています。ウッドデッキで家族や友人とバーベキュー、プランターでのガーデニング、太陽の下でのランチ…そんなウッドデッキでの過ごし方にあこがれますよね。

しかし、ウッドデッキを維持するにはメンテナンスが不可欠ですし、寿命がくれば解体しなければなりません。ウッドデッキを設置するなら、そうしたこともあらかじめ理解しておく必要があります。そこで、ウッドデッキの解体工事を行う時期や費用の目安について理解しておきましょう。

ウッドデッキのあまり知られていない情報

ウッドデッキがどういうものかというのは意外と知られていませんが、ウッドデッキにもデメリットがありますし、どう使うかをきちんと考えて設計しておかないとせっかくのメリットも生かしづらくなります。そこで、ウッドデッキのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

ウッドデッキのメリット

ウッドデッキの大きなメリットは、雰囲気のいい木材で“第2のリビング”をつくることができることでしょう。リビングと同じ高さで設置されることが多いウッドデッキはリビングに奥行きをもたらし、しかもそのスペースは木材で構成された、おしゃれで雰囲気のいいものです。

そして、リビングから気軽に出られるウッドデッキは、お子さんやペットの遊び場、洗濯物を干すスペース、ガーデニングや趣味を楽しむ場、バーベキュー会場など、さまざまな用途に活用することができます。夜はウッドデッキで一杯飲みながらリラックス…といった過ごし方も。

ウッドデッキは“リビング”でありながら外の空気に接することができ、屋外でありながら気軽に出入りできるといったように、いいとこどりのスペースになるのです。

ウッドデッキのデメリット

ウッドデッキにはデメリットもあります。その大きな一つが「メンテナンスを考える必要がある」ということです。屋外に設置されるウッドデッキは雨風にさらされますから、木材が傷んで腐ってしまうことのないよう、定期的な塗装が必要になることがあります。

また、土の上にウッドデッキを設置すれば、地面からは雑草が生えてきます。使用する木材や設計を考慮しておけばそうしたメンテナンスを気にしなくてもいいこともありますが、DIYで作り込むケースなどでは注意が必要です。

もう一つおさえておきたいのが、真夏の状態です。真夏になるとウッドデッキは非常に高温になり、素足で歩くのが難しいことも少なくありません。さらに、ウッドデッキの周辺や下の状況によっては、蚊をはじめとする虫のすみかになってしまうこともあるのです。

日よけの対策を施すことや防虫対策を行うことなどでデメリットを軽減することもできますが、そうした問題が発生する可能性はあらかじめ知っておくべきでしょう。

ウッドデッキに適した木材とは?

ウッドデッキに使われる木材には、大きく分けて「天然木」と「樹脂木」があります。天然木はその名のとおり本物の木を材料とするもので、樹脂木は天然木を模して製造された素材です。樹脂木は、木粉とプラスチック系樹脂を混ぜて作られています。

天然木は安価であり、本物の木ならではの風合いを楽しみやすいという利点がありますが、耐久性は高くなく、シロアリ被害の心配もあります。素材によっては防腐塗装などの定期的なメンテナンスが必要です。ささくれが出ることから、小さいお子さんやペットのいるご家庭では注意が必要でしょう。

対して、樹脂木は腐食に強いなど耐久性にすぐれ、水が染みこみづらいことから洗浄も簡単です。シロアリの被害やささくれの心配などからも解放されます。しかし、真夏の暑さや雨による滑りやすさなどは注意してかからなければなりません。

ウッドデッキの解体時期について

近年では、総合的なコストパフォーマンスから樹脂木を採用するケースも少なくありませんが、天然木の風合いも人気を集めています。

ウッドデッキを天然木で作る場合、「ソフトウッド」または「ハードウッド」のいずれかを使います。ソフトウッドはやわらかい材質で、安価ですが耐久性が劣り、防腐効果のある塗料などを定期的に塗り直す必要があります。

水や摩耗、虫などのさまざまな要素にすぐれた耐性をもつハードウッドは、非常に丈夫な天然木です。その分価格は比較的高価ですが、メンテナンスが最低限で済むことからコストパフォーマンスにすぐれているといえます。

ソフトウッドもハードウッドも木材であり、屋外に設置されているウッドデッキは雨や湿度などにさらされます。したがって、いつかは腐食が進んで朽ちてしまいます。そうなれば、解体せざるを得ません。

ウッドデッキの寿命は材質や設置環境によって大きく異なりますが、ソフトウッドの場合は短ければ3年ほど、長ければ15年以上もつということも。ハードウッドは長寿命で、20年ほど使えるといわれています。

ウッドデッキを放置してはいけない理由

ウッドデッキは定期的に掃除を行い、塗料を塗り直して防腐・防水対策などを施すと長もちするようになります。塗料を塗り直したウッドデッキは一見新品同然のように見えることもあるでしょう。それでも、時間が経って傷みはじめたウッドデッキを放置するのはNGです。

腐食が進んだウッドデッキは、歩くとギシギシと音がなるようになり、床面がたわみます。そのウッドデッキの上で遊んだり洗濯物を干したりしていれば、ウッドデッキが壊れて家族がケガをすることにもなりかねません。ウッドデッキの上を歩いて違和感を覚えるようになったら要注意です。

もう一つ気をつけなければならないのが、シロアリの被害です。ウッドデッキに使われる木材はシロアリの格好の餌であり、しかも地面に近い場所にあります。一旦シロアリの被害を許してしまうと被害は一気に広がり、いずれ家のなかにも侵入してしまいます。

ウッドデッキの安全性はもちろん、家自体の安全性への影響を考えれば、ウッドデッキの劣化を放置するのは厳禁といえます。

気になるウッドデッキの解体費用の相場とは?

ウッドデッキを解体するには、木材を固定しているビス(ねじ)をすべて外して床板をはがし、木材を廃棄物として処分します。手順としては難しいものではありませんが非常に重労働であり、時間と手間がかかります。広いウッドデッキであれば相応の日数を必要とする作業です。

ウッドデッキの解体を自分で行う場合には人件費はかかりませんから、かかる費用としては使用する工具の購入費用や木材の処分費用のみです。処分も裁断して家庭ごみや粗大ごみとして処分できれば、費用をぐっとおさえることができますので、自治体のごみルールを確認しましょう。

それでも、自分自身ですべて行うのはとても大変ですし、デッキの基礎を掘り出す必要が生じる場合などは対応しきれないことも。業者に依頼したいと考えたら、解体工事を請け負う解体業者などに問い合わせて費用を見積もってもらい、信頼できる業者を選びましょう。

この場合の費用の相場は、3万円から10万円程度とかなり幅があります。これはウッドデッキの広さや解体工事を行う環境によって費用が異なるためで、依頼に際しては必ず現地見積もりを依頼し、立ち会いのもとで詳細を確認しましょう。

ウッドデッキ解体後の処理について

ウッドデッキは、デッキの素材として木材、さらに固定するための釘やネジが使われており、解体するとこれらの木材と金属が廃棄物となります。

産業廃棄物となるので、産業廃棄物処理業者に依頼し、条例や法律に基づき適切に処理してもらいます。解体業者によっては、自社で産業廃棄物を処理できるところもあります。ウッドデッキ解体のときには、発生する産業廃棄物はどこで処理するか、聞いておくと良いでしょう。

自分での処理は大変

自分で解体すると費用を抑えられますが、ウッドデッキの解体は注意が必要です。

セルフ解体時の注意

木材と釘やネジのみなので、業者に頼まずに自分で処理することも可能です。その場合には木材は燃えるゴミ、金属類は燃えないゴミになります。木材は自治体の定めたゴミ袋に入る大きさに切らないとならず、工具を用意し、いくつもある木材をゴミ袋に入るサイズに切っていかないとなりません。慣れていない人には大変な作業です。木材に釘が刺さっていれば、そのままゴミとして捨てられず、1本1本釘を抜かないとなりません。

セルフ解体できないウッドデッキ

ウッドデッキによっては、コンクリートブロックの基礎、木材を補強するための金属のL字プレートも使います。コンクリートブロックは自治体で回収していないところが多く、産業廃棄物になるので、産業廃棄物業者へお金を払って回収依頼します。ウッドデッキ解体で発生した廃棄物を自分で処理しようと思うと、時間がかかり大変なので、業者に処分を依頼した方が楽です。

おわりに

「ウッドデッキの解体工事は費用もかかる大変な作業だし、解体してしまうのもさびしい」と感じる方もいるでしょう。しかし、劣化やメンテナンスに悩んでいたウッドデッキを撤去すれば、さまざまな心配ごとも解消され、メンテナンス費用も必要なくなります。

そんなウッドデッキの解体工事を自分で行うのも可能ですが、その労力や危険性を考えれば、かかっていたはずのメンテナンス費用を充てるつもりで解体工事の専門業者などに依頼するという選択肢も有意義なものとなるでしょう。

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