1m2あたりいくらになる? 土間・コンクリート工事にかかる費用と業者選びのポイント
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駐車場を作ろうとするとき、あるいはエクステリアのリフォームをしようと思うときなどに行うことが多い工事が「土間コンクリート工事」です。駐車場であれば自動車の重量に耐える耐久性をもち、エクステリアでは威厳を演出することができるうえに丈夫な実用性も備えます。
そんな土間コンクリート工事とはどのような工事なのか、土間コンクリート工事にかかる費用はいくらぐらいなのか、工事を依頼するにはどのような会社を選べばいいのか、知りたいことはたくさんあります。土間コンクリート工事に関するポイントをおさえておきましょう。
目次
コンクリート工事とは?
「土間」は、もともとは日本家屋において屋内と戸外の中間にあたる間取りです。その面をコンクリートで舗装して平坦に仕上げたものが「土間コンクリート」です。土間コンクリートのイメージとしては、敷地内が薄いグレーのコンクリートで仕上げられているガソリンスタンドがわかりやすいでしょう。
土間コンクリートに似た舗装としてアスファルトによる舗装がありますが、耐久性の面では土間コンクリートのほうが非常に高い性能を備えており、直射日光などによる表面温度の上昇も軽減できます。柔軟性の面ではアスファルトにかないませんが、工法上の工夫をこらすことで温度変化によるひび割れなども防止できます。
コンクリート施工にかかる費用と施工手順
一般的な土間コンクリート工事は、土の上に砕石を敷いてその表面をコンクリートで舗装します。その砕石やコンクリートの分の土を取り除く「すきとり」を行って砕石を敷き、その上から専用の機械で圧力をかけて土や石を踏み固めます。
そこにひび割れを防止する鉄筋やコンクリートを流し込むための枠を組み込んだら、コンクリートを流し込みます。流し込んだコンクリートの表面は仕上がりの美しさを左右するとても重要な要素で、職人さんがこてを使って平らにならしていきます。
その後、表面を凹凸なくつるつるにするかざらざらにするといった仕上げを行います。コンクリートがある程度固まったら枠を外し、さらにしっかり硬化させる期間を設けたら、工事は完了です。
土間コンクリート工事の費用内訳
土間コンクリート工事にかかる費用は、工事を行う面積や工事の方法、使用する建材などによって幅がありますが、一般的な目安としては1平方メートルあたり1万円から2万円弱とされています。
工事現場が狭小地で大きい車が入れないケースや、タイル貼りや植栽といった作業が別途発生するケースでは、その分の費用が加算されます。そのほか、工事を請け負う業者の価格設定や地域の相場によっても異なります。
具体的に工事の作業ごとに費用の内訳をみていくと、次のとおりです。見積もりを取り寄せる際などの参考にしてみてください。
・すきとり:1平方メートルあたり500円から1,000円程度
・すきとった土の処分(残土処分):1,000円から2,000円程度
・基礎砕石:1平方メートルあたり500円程度
・コンクリート舗装:1平方メートルあたり8,000円から1万円程度
なお、工事費用というと、一般的には面積が広いほうが費用が高額になりますが、土間コンクリート工事の場合は施工面積が狭いほうがかえって単価が高額になることがあります。
これは、土間コンクリート工事にはコンクリートが固まるまで数日間待つ時間などが必要で、アスファルトの工事に比べて時間がかかるため、費用を面積換算すると割高になるためです。
土間コンクリートの構造を知る
施工手順を見ていくとわかるように、土間コンクリートとは「地面」の上に「砂利や石」などが敷き詰められ、その上を「コンクリート」で打ち固めた構造になっています。
厚さとしては5cmから10cmほどで、ひび割れ防止や補強のために、鉄筋が仕込まれることもありますが、いわば地面の上にコンクリートの“床”が載った状態です。
基本的には、自動車の重さにも耐えるような耐久性をもつ土間コンクリートですが、万一、その地面で地盤沈下が起こった場合には、土間コンクリートは沈んでしまう可能性があります。
土間コンクリートと似たものに「スラブ」があります。スラブは梁がコンクリートの“床”を支える構造になっているため、仮に地面の支えがなかったとしても沈んでしまうような心配がありません。
舗装か撤去か!? 気になる費用
これから新たに土間コンクリート工事を手がけようというときにはあまり考えないかもしれませんが、土間コンクリートを解体・撤去する場合の費用についても知っておくと、あとで困らずに済みます。
土間コンクリートを解体・撤去する場合の費用は、その広さや厚み、鉄筋が仕込まれているかどうかによって変わってきます。
撤去費用
たとえば、厚さ5cmで鉄筋が仕込まれていない場合の解体・撤去費用の相場は1平方メートルあたり数百円程度、厚さ10cmで鉄筋の仕込みありの解体・撤去費用の相場は1平方メートルあたり1,500円〜、といった具合です。
意外と見落とされがちなのが、解体・撤去工事を行ったあとの整地作業です。どこまで整地してもらえるのか、整地にいくらかかるのかというのも、業者によってさまざまです。見積もりを依頼する際に確認しておくと安心ですね。
施工業者選びの7つのポイント
見積もりの内訳
見積もりで重要なのは、「総額がいくらか」ではなく「内訳に何が含まれているか」。担当者に見積もり項目の1つ1つを尋ね、内容を明確にしておきましょう。
サービスの内容
たとえば図面の修正は何回でも対応してもらえるのかどうか、費用の支払い方法にはどのような選択肢があるかといったこともチェックしておきたいもの。
工事後の保証
工事後の不具合などに備え、いつまでどのような保証を受けることができるのか、どの範囲を超えると有料対応になるのか、アフターフォロー体制をきちんと確認します。
過去の施工実績
過去にどういった工事を手がけたのかという実績は、その会社の技術力を物語ります。できれば施工現場を見られるとより安心です。
得意分野
一言で土間コンクリート工事といっても、駐車場にするための舗装なのかエクステリアが目的なのかによって必要な技術は異なります。
依頼者の利益
工事に詳しくない依頼者の利益を追求しようと考えてくれる会社は信頼できます。反対に、会社の利益だけを考えているような会社は避けるべきです。
信頼できる会社かどうか
約束を守ってもらえるか、誠実に対応してもらえていると感じられるかどうかといったことを、見積もりや打ち合わせのやりとりで確認しましょう。
おわりに
頑丈な土間コンクリートは、きちんと仕上げれば“一生もの”にもなる舗装です。しかし、いい加減な工事をされてしまえば土間コンクリートも長持ちしませんし、悪徳業者と契約してしまうことがあれば法外な費用をとられてしまうことにもなりかねません。
いい土間コンクリート工事を行うためには、信頼できる会社を探すことがとても重要です。そのためには、工事の基礎知識や一般的な費用の目安を理解しておき、施工会社と有益な交渉ができるようにしておきましょう。