解体費用が高額なのは東京都!? 地域別の解体工事の気になる費用とその理由について

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「長い間空き家になってしまっている故郷の実家、そろそろ解体を考えないといけないけど、費用はいくらぐらいかかるんだろう…」

「今まで住んでいた家を解体することに。前に地元で家を解体したときの費用はこのぐらいだったから、東京でもそのぐらいかな」

実は地域によっても違いがあるってご存じでしたか?

地域ごとで解体費用に差が出る理由とは?

建物の解体工事を行う際の費用が、建物の構造や階数、広さなどによって大きく異なってくるというのは、多くの方がご存じでしょう。一方で、意外と知られていないのが、解体工事を実施する地域によっても費用に違いが出てくるということ。

日本全国のなかでも、東京や神奈川を中心とする首都圏は、解体工事の費用が高くなる傾向があるのです。同じ都道府県でも、郊外に比べて繁華街などの市街地ではより高くなることも。主な要因は、次のとおりです。

人件費、維持費

解体工事にあたる作業員の日当、工事車両や重機を保管する駐車場、工事に必要な施設や備品の維持費用や固定資産税などは、地域によって金額が違います。そのコストの違いが、解体工事の費用に反映されるというわけです。

建物の密集度合い

都市部には、建物が密集している地域が少なくありません。建物密集地での解体工事には、一般的な工事より入念な準備作業やガードマンの配置、人の手作業による解体など、さまざまな対応が必要となり、それだけ費用がかかります。

廃棄物の処理

解体工事で出る多くの廃棄物を処理する際の費用も、地域によって大きく異なります。解体費用の大部分を占め、解体費用の地域差の最も大きな要因となっているのが、実はこの廃棄物の処理費用なのです。

解体工事費用に差が出るその他の要因について

そのほかにも、解体工事の費用に影響を与える要因はいろいろあります。

工事を行う時期

近年は解体工事の需要が高まり、人手不足が続き、廃棄物処理場も混み合っています。繁忙期は特に、人手の確保に費用がかかり、遠くの解体業者・廃棄物処理施設に依頼せざるを得ないことも。そうなれば解体費用はさらに加算されます。

アスベストの使用

有害であるアスベストが使われた建物では、その被害を防止するため、解体作業や廃棄物の処理に特殊な対応が必要です。そのため、解体費用は高額になってしまいます。

地中埋設物

建物の下に古い井戸や浄化槽が埋設されているケースでは、その解体・撤去にも費用がかかります。地面の下にコンクリートや建築資材などのごみが埋まったままになっているケースも珍しくないのです。

どうしても解体費用をおさえたい場合には…

解体工事にかかる費用をなるべく安くおさえたいなら、まずは時期選びが大切です。12月から3月にかけての時期は繁忙期といわれ、特に工事が混み合いやすいので、その時期は避けておきましょう。

もう一つ、夏や冬は天候の関係で工事がスムーズに進まないこともあるため、費用が高くつきがちです。その時期も避けるとより安心。そのように安い時期を選ぶためには、解体工事の準備を早めにスタートしておくといいですね。

そして重要なのが、2〜3社程度の解体業者に見積もりを依頼することです。複数の解体業者から見積もりを出してもらうことで、そのなかでより安い金額を出してきた解体業者に工事を依頼することができるのです。

とはいえ、明らかに相場より安すぎる見積もりを出してくる業者は、不正を行っている可能性があるので注意しなければなりません。そうした比較ができるのも、複数社に見積もりを依頼するメリットです。

おわりに

解体工事の費用は、どのような規模の解体工事を行うかにもよりますが、基本的には決して安いものではありません。そのうえ、地域によっても費用が高額になることもあります。

建物の規模や立地、地域などは変えることができませんが、解体工事を実施する時期や、どの業者に依頼するかといったことは自分で決めることができます。

そうした要素をうまくコントロールすると、解体費用を安くおさえることは十分可能になります。

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