憧れのシステムキッチンへ! だまされないキッチン解体費用と業者選びの注意点について
解体工事を依頼するなら!読んでおきたいお役立つコンテンツ
キッチンの調理スペースが狭い、設備が古くて使いづらい、収納が狭くて物が収まりきらない…。日頃使っている自宅のキッチンに不満をもっていて、「いつかシステムキッチンにリフォームできたら…」と憧れているという方は多いのではないでしょうか。
古い設備を取り払って一体型の新しいシステムキッチンに入れ替えるには解体工事が必要ですが、ここが意外と見落とされがちで、費用もわかりづらいもの。“悪徳業者”にだまされることのないよう、解体工事の費用や依頼する業者選びの注意点について理解しておきましょう。
目次
キッチン取り替えで知っておきたい基礎知識
キッチンの設備を新しいものに取り替える際は、サイズの確認が不可欠です。設備が部屋に収まるかどうかだけではなく、収納の扉や家の窓・ドアが問題なく開くかどうかといったところも大切です。
もう一つ重要なのが、給水・排水・給湯・電気配線などの配線や配管との位置関係です。システムキッチンには、L型やI型、対面式といった種類がありますが、構造によっては配線・配管の移設工事が必要となることもあります。
それから、忘れてはならないのが、これまで使っていたキッチンの解体工事です。新しいシステムキッチンの設備を設置するためには、キッチンの解体工事を行って古い設備をすべて取り外さなければなりません。
解体工事の範囲は、必要に応じて壁をはがすこともあれば、移設のために配線・配管の解体に及ぶこともあります。新しい設備を入れるために床の補強が必要になるケースでは、床の工事が必要になることもあります。キッチンの取り替えは、こうしたことを総合的に考える必要があるのです。
リフォーム業者の繁忙期と閑散期どちらがお得?
キッチンを新しくリフォームする場合には、リフォーム会社に依頼して工事を行うことになります。その際頭に置いておきたいのが、リフォーム業界には「繁忙期」と「閑散期」があること、そして、どの時期に工事を依頼するかによって費用を中心にさまざまなところに違いが出るということです。
繁忙期のリフォーム
1年のうちでリフォーム業界が忙しくなる時期である「繁忙期」は、会社によっても異なりますが、一般的な傾向としては1月から3月にかけての「決算期の期末時期」と、4月から5月にかけての「人気が高い時期」です。
日本では3月に期末を迎える会社が多く、期末までに少しでも多くの売り上げを得ようとする会社が多くなりがちです。また、3月までは新生活や異動などに伴い、人の転入・転出も多くなります。こうした事情からリフォームが多くなり、リフォーム会社が多忙を極めます。
さらに、4月から5月にかけては、後述するようにリフォームに適した季節であり、リフォーム工事の依頼が多くなる時期です。そのため、やはりリフォーム会社は忙しくなります。
こうした繁忙期にリフォーム工事を依頼するのは、一般的にはあまりすすめられることがありません。理由は、工事の依頼が多くなるため費用が高くなることと、慢性的な人手不足に陥ることでトラブルにつながるリスクが高まることが挙げられます。
閑散期のリフォーム
対して、6月から9月の梅雨・夏の時期や、11月から12月にかけての冬に向かう時期は、リフォーム会社への工事の依頼が比較的少なくなる「閑散期」とされることが多いです。こうした閑散期は、リフォームをお得に依頼しやすい時期とされています。
閑散期のリフォーム会社は工事の依頼が少なくなるため、仕事量が不安定になりがちです。ということは、大きな売り上げも期待できないということ。そこで、少しでも多く売り上げを得るために、できるだけ多く工事の依頼を受注しようと考えます。
そうしたリフォーム会社に対して、工事を依頼する側は値引き交渉をもちかけるチャンスが生まれます。これが、「閑散期には工事をお得に依頼しやすい」といわれる理由です。
閑散期は人手にも余裕があることから、担当者との相談をじっくり行ったり、腕のいい職人さんに工事を担当してもらったりすることも実現しやすいです。こうした点から満足度の高いリフォームを実現しやすくなるのも閑散期のメリットといえます。
リフォームにおすすめの時期とは?
先にも少しふれたように、リフォームに最も適しているとされているのは、温暖で天候も安定しやすい春の時期です。ただし、リフォーム会社の繁忙期と重なりやすい点には注意が必要です。
梅雨の時期は雨で工期が長くなってしまう可能性があることから、屋外作業を伴う工事には適していません。日が長い夏は、1日あたりの工事時間を長くとりやすくなり、短期間で工事を行えることがあります。
秋は暑さも多少おさまり工事作業も進めやすそうに思われるかもしれませんが、台風の影響は考慮しておくべきでしょう。冬は夏と反対に工事時間が短くなりがちですが、晴れが続けば工事作業には適しているということも。
最終的には、どのようなリフォーム工事を行うかによって適した季節は異なります。リフォーム会社とよく相談しながら早め早めに準備を進めていくことで、最適な時期を選びやすくなるでしょう。
キッチン解体工事の流れについて
これまで使っていたキッチンの解体工事を行う際は、まずは工事を実施する範囲を明確にしたうえで、それ以外の部分を壊したり汚れや傷をつけてしまったりすることのないよう、室内を養生して保護します。
養生が済んだら、キッチンのシンクやガスコンロ、換気扇や吊戸棚、手元灯といった設備を解体・撤去します。ダクトに接続されている換気扇や配線・配管につながっている部分は、慎重な作業が求められます。解体工事で出てきた瓦礫などは撤去して処分します。
ただし、この廃材は「産業廃棄物」として特別な処理が必要となり、一般的な家庭ごみのように簡単に誰でも処分するというわけにはいきません。解体業者が産業廃棄物処理業者に委託し、法律に則って処分を進めることになります。
キッチン解体費用について
キッチンの解体工事にかかる費用には、工事作業を行うための人件費をはじめとして、室内の養生費用や必要な工具を運ぶ費用、産業廃棄物を処分する費用や処分場所へ運搬するための費用など、実にさまざまな費用が含まれます。
参考としてモデルケースの費用を挙げると、I型キッチンの撤去費用が2万円弱、処分費用が3万円から4万円ほど(2トントラックを使って処分する場合)とされています。そのほか、天井や壁のクロスを撤去する場合は1万円前後、タイルを解体・撤去するには2万円ほどかかります。
加えて、撤去した産業廃棄物の運搬費用が2トン車で1万5000円程度、処分費用が1立方メートルあたりおよそ4000円から8000円発生します。運搬するための車が大きくなれば運搬費用も高くなりますし、廃材に有害物質が含まれる場合には処分費用がさらに加算されることになります。
このように、解体工事の費用はケースバイケースで、工事範囲や工事を行う現場の状況によって大きく異なります。
おわりに
システムキッチンに入れ替えるための費用というと、パッと思いつくのは、キッチン設備の購入代金や設備を据え付けるための工事費でしょう。しかし実際には、キッチンの解体工事や廃材の処分費用なども考える必要があります。
一般的な日常生活では、解体工事の現場を直接目にすることや解体工事を依頼することはそれほど多くなく、解体工事がどのような流れで行われるかよくわからないという方もいるかもしれません。
そうしたなかでも、悪質な業者に高額な費用を請求されることなどを避けるためには、解体工事の基本的な流れを理解して解体工事の費用の見積もりや業者の選定を行うようにしましょう。