これであなたも重機博士になれる!解体工事で使われる重機を徹底解説

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日本には、「KOMATSU(コマツ)」「HITACHI(日立建機)」「CAT(キャタピラージャパン)」「Kubota(クボタ)」といった有数の重機メーカーがあります。これらのメーカーが開発・生産するショベルカーやブルドーザーなどの重機が、建設現場で使われているシーンを見たことがあるという方も多いでしょう。

こうした重機は、住宅やビルなどの建物を取り壊す解体工事でも多く使われています。誰も住まなくなった空き家を取り壊す、老朽化したビルを解体するといった解体工事で使用される重機についてみていきましょう。

解体には土木重機が使用される

一般的に、解体工事を行うにあたっては、さまざまな土木重機が使われます。重機を使うことで作業効率を高めることができ、短い期間で工事を終えることができるというメリットがあるためです。重機の使用は、工事作業の担当者の安全にもつながります。

その重機も、技術の進歩や市場のニーズの変化に伴って日々進歩しており、一言で「重機」といっても現在は実に多くの種類が存在します。重機には、建築工事にも使われるものもありますが、特定のニーズに対応した解体専用の重機なども存在するのです。

そして、それらの重機は、さまざまな条件のもとで行われる解体工事の現場に応じて使い分けられているのです。

解体現場はその場その場で違う

誰も住んでいない空き家を壊して更地にする、地震などの災害で大きな被害を受けた住宅を建て替えるために一旦解体する、老朽化した建物が倒壊する前に取り壊していく……解体に至る背景や、解体する建物はケースバイケース。そして、解体を行う立地条件もさまざまです。

地方の一軒家で隣家との距離も遠く、周辺の道路も十分広いというような場合は、重機を使って効率的に解体工事を行いやすいことが多いです。一方で、都市部の住宅密集地にある空き家を取り壊すようなケースでは、解体工事で生じる振動や粉塵に十分配慮して工事を進めなければなりません。

電柱や電線が非常に近い位置にあったり、全面の道路が狭かったり、狭小住宅などで敷地が狭いというような場合は、使用可能な重機が制限されたり、重機を入れられず手作業での解体を余儀なくされるといったこともあります。解体工事の現場は一つとして同じものはなく、その状況に応じて重機や工事方法の取捨選択を行うことになります。

重機の種類

建物の解体工事には、ブルドーザーや油圧ショベル、ユンボなどのショベルカー、ホイールローダーやクレーン車などのさまざまな重機が使われます。一般的な住宅の解体工事の場合、全長5メートルから7メートル、全幅2メートルから2.5メートル程度の重機が多く用いられます。

重機のなかでも、ユンボやホイールローダーのサイズはシャベルの部分(バケット)の容量を立方メートル(m3)という単位で示すことが多いです。

一般的な木造住宅の解体工事に使われることが多いのは、大きな重機を入れることができないような狭小地での解体に使われる通称「ミニユンボ」(0.1m3サイズ/全長約4.5m、全幅約1.7m)、やや小ぶりの通称「コンマニ」(0.2m3サイズ/全長約5.2m、全幅約2m)、標準的なサイズの通称「コンマニーゴー」(0.25m3サイズ/全長約6m、全幅約2.2m)などです。

ビルなどの大型の建造物の解体工事では、「ロングアーム(ロングブーム)」「ツーピースアーム(ツーピースブーム)」など、より大きいサイズの重機が使われます。建造物の構造などに応じては、重機にアタッチメントを取り付けて応用をきかせることで、効率的に解体を進められます。

おわりに

現代の解体工事は、重機を使うことによって安全・効率的に作業を進めやすくなりました。とはいえ、その重機をきちんと扱うのは簡単なことではありませんし、解体工事の現場の立地によっては、重機をそこまで運搬するのも一苦労ということもあります。

きちんとした海外業者であれば、そうしたこともふまえて適切な重機を選び、所有者や近隣の住民の方々、工事作業担当者などの安全面に配慮して作業を進めてもらうことができます。見積もりをもらう際には、そうしたことも頭の隅におきながら話を聞いてみるといいでしょう。

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