解体工事でできた廃棄物はどんなものに再利用される?
解体工事を依頼するなら!読んでおきたいお役立つコンテンツ
- 解体工事ではどのような廃棄物が出るの?
- 廃棄物はただ処分されるだけなの?
- 廃棄物が活用されることはあるの
解体工事を行うと、家の廃材など多くのゴミが発生します。これらの産業廃棄物がどのように処理されるのか、資源としてリサイクルされているのかが気になる方は多いのではないでしょうか? 本稿では、解体工事の廃棄物に関して詳しく確認していきます。
目次
解体工事でできた廃棄物、どんなものがある?
解体工事で発生する廃棄物に関するポイントをまとめると以下のようになります。
- 解体工事でできた廃棄物は9つにわけられる
- 解体工事の廃棄物は、ただのゴミではない!
- 解体工事の廃棄物は再利用できる!
解体工事で発生する廃棄物は、ただのゴミとしては扱われません。多くは資源として再利用することができ、適切に活用されています。これらのポイントについて詳しく確認していきましょう。
解体工事の廃棄物は、ただのゴミではない!
まず、おさえておきたいのが“解体工事で発生するゴミはただのごみではない”という点です。
不要になったゴミである廃棄物は、大きく「産業廃棄物」と「一般廃棄物」にわけることが可能です。私たちが普段生活や仕事をしていて発生する紙ごみなどは「一般廃棄物」にあたります。一方、何かしらの事業を運営していて発生するごみは「産業廃棄物」と呼ばれ「一般廃棄物」とは区別されます。
解体工事は事業活動にあたりますから、工事で発生するゴミはすべて「産業廃棄物」ということになります。産業廃棄物はただのごみである「一般廃棄物」と違って、処理やリサイクルに明確なルールが定められていて、そのルールに則って処分をしていく必要があるのです。
解体工事でできた廃棄物は9つにわけられる
解体工事を行うと、多くの廃棄物が発生します。一般的な2階建て30坪の木造住宅の場合でも、4トントラック5〜10台分の廃棄物が発生します。
解体工事で発生するゴミは、すべてただのゴミではなく「産業廃棄物」として処理されます。解体工事で発生する廃棄物である建材は「木くず」「コンクリートガラ」「鉄くず」「プラスチック類」「石膏ボード」「紙類」「外壁材類」「ガラス」「陶器類」の9つに分類することが可能です。
そして、それぞれの分類によって適切な処理やリサイクルが行われることになります。
解体工事の廃棄物は再利用できる!
解体工事の廃棄物の多くは、資源として再利用されています。先ほど、確認した9つの分類ごとに再利用の用途の例をあげると以下のようになります。
木くず・・・
建物の柱や梁に使われる木くずは、合板や製紙原料などとして再利用されます。
コンクリートガラ・・・
コンクリートガラとは、建物の基礎に使われるコンクリートのことです。道路の舗装の骨材となる「埋め立て資材」や「レンガ」として再利用されています。
鉄くず・・・
家の構造体などとして利用される鉄くずは、一度熱を加えて不純物を取り除き、鉄として再利用されます。
プラスチック類・・・
浴槽といった設備に使われることが多いプラスチック類は、溶かして新たなプラスチックを作る原料として活用されます。
石膏ボード、外壁材類・・・
壁や外壁、天井などの資材として使われる石膏ボードやその他の外壁材類は、粉砕しコンクリートの骨材などとまぜあわせてセメント原料として活用します。また、不純物を取り除いて原料として再利用することもあります。
ガラス、陶器類・・・
窓ガラスや装飾に使われるガラスや陶器類は、高温で溶かして原材料として再生利用されたり、粉々に粉砕し道路を舗装する骨組みとして活用したりします。
紙類・・・
ふすま紙などに利用される紙類は、製紙原料として再利用されます。
解体工事の廃棄物を再利用するにはお金がかかるの?
解体工事の廃棄物を資源として再利用するには、廃棄物を適切に分類したり処理をしたりしなくてはなりません。そのため、手間やコストがかかってくるのです。しかし、廃棄物を適切に処理してもらうための費用を施主が負担しなくてはならないということはありません。
増え続けるゴミを減らすために、「建設リサイクル法」と呼ばれる資材のリサイクルに関する法律が平成12年に定められました。この法律により、施主はリサイクル法の届出をすることで、あとは解体業者がこの法律に則って適切に廃棄物を再利用していってくれるのです。
もしも廃棄物の処理が適切に行われなかったときには…
廃棄物の処理がきちんとなされなかった場合、リサイクルできるものも再活用されずにそのままゴミとして処理されて、資源が無駄になってしまいます。悪質な業者の中には、廃棄物の分類をせずに、リサイクルできるものも埋め立てて処理をしてしまうこともあるのです。
地球環境を保護し、限りある資源を有効に活用するためにも廃棄物の処理は適切に行う必要があるといえるでしょう。また、違法な解体業者の中には、廃棄物を山中などに不法投棄することもあります。そのような違法な解体業者に頼んでしまうと、施主にも不法投棄の責任ありとみなされて、罰金を支払わなくてはならないケースも出てくるのです。
地球や自身のためにも、廃棄物処理をきちんと行っている誠実な業者を選ぶようにしましょう!
おわりに 解体工事の廃棄物をきちんと再利用してくれる業者を選ぼう!
解体工事を行うと、建材などの多くの廃棄物が発生します。しかし、これらの廃棄物は資源として再利用していくことも可能です。
増え続けるゴミを減らし地球環境を保護するためにも、解体工事の廃棄物を適切に再利用してくれる業者を選びたいものです。
解体工事業者を選ぶ際には値段などに目がいきがちですが、廃棄物がどのようにリサイクルされるかを頭に入れておき、廃棄物をきちんと処理してくれる業者を選ぶようにしましょう。