工事はいつまで続くの?気になる外壁塗装の施工期間と使用されている塗料について紹介します。
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外壁塗装を検討している方は、どれぐらいの工事期間になるのか気になるものでしょう。
工事中は職人さんが家の周りにいるので気を遣いますし、塗料の臭いが発生するので近隣への影響も気になります。
目次
臭いはいつまで続く?マンションと戸建ての施工期間
外壁塗装では、どんな塗料を使っても、多かれ少なかれ臭いが発生します。塗料を塗って乾燥すれば、ほぼ臭いはなくなるので、施工期間がそのまま臭いの発生する期間と考えて良いでしょう。
マンションの場合
マンションは修繕工事で、外壁塗装も一緒に行います。修繕工事の期間は、50戸未満だと2~3ヶ月、50戸以上であれば3ヶ月以上が目安です。修繕工事の中でも外壁塗装は、およそ60日かかると言われてます。大規模マンションになれば、もちろんそれ以上の期間を外壁塗装に要するでしょう。
一戸建ての場合
一戸建てであれば、およそ10日で外壁塗装は完了するのが一般的です。雨や風などの天候の影響を考えて、平均で2週間を工事期間と見ておくと良いでしょう。
2週間よりも工事期間を短くしたいときは、職人さんの数を増やします。通常は1~2人で塗装しますが、たとえば3人に増やすと、屋根と外壁を同時に塗装することも可能となっており、工事期間が短くできます。
外壁塗装にはどんな種類の塗料が使用されているのか
塗料は、外壁塗装の費用や耐用年数によって決めます。知識のないまま業者に工事を依頼すると、使う塗料が良いのか悪いのか判断できません。
塗料ごとに、価格や耐用年数を把握すると、工事でどの塗料を使うか施主が選べるでしょう。
グレード | 耐久年数 | 単価 |
アクリル | 5~7年 | 1,400~1,600円 |
ウレタン | 8~10年 | 1,700~2,200円 |
シリコン | 10~15年 | 2,300~3,000円 |
ラジカル制御形 | 12~15年 | 2,500~3,000円 |
フッ素 | 15~20年 | 3,800~4,800円 |
光触媒 | 15~20年 | 4,200~5,000円 |
無機 | 20~25年 | 4,500~5,500円 |
耐用年数の短いアクリルやウレタンは、現在塗料としてほとんど使われていません。耐用年数とコスト面で見ると、シリコンが人気のようです。
シリコンと同じぐらいのコストで、少し耐用年数の長いラジカル制御形も人気が出てきています。
耐用年数を長くしたいなら、フッ素、光触媒、無機のどれかが良いでしょう。フッ素は屋根だけに使われることが多いです。また耐用年数の長い塗料ほど価格が高くなり、外壁塗装で使うなら、予算との兼ね合いになるでしょう。
臭いの正体は?
塗料の臭いの元となるのが、材料に使用されているホルムアルデヒドです。水に溶けやすく、塗料の原料として含まれており、気化して家の周囲に拡散し、臭いとして発生します。
ホルムアルデヒドは、シンナーと同じ臭いです。
吸い込むと健康被害を起こすこともあり、塗料の種類により、使用できる面積が決められています。
塗料には、ホルムアルデヒドの発散量を示す、表示記号が使われています。
F☆☆☆☆
F☆☆☆
F☆☆
F☆
と4段階で表示され、星の数が多いほど発散量が少ないです。
つまりは、星の数の多い塗料ほど、発生する臭いが少ないということです。臭いが気になる方は、この表示を1つの目安に、塗料を選ぶと良いでしょう。また、油性塗料よりも水性塗料の方が臭いが少ないので合わせて検討してみてください。
外壁塗装による臭気トラブル事例紹介
臭気トラブルで多いのが、塗料を吸い込んでの中毒症状です。最近の事例を2つご紹介します。
戸建て住宅(3LDK)の補修作業において、2階洋室の床、扉枠および1階リビング扉枠の補修作業を行っていたところ、シンナー(トルエン、酢酸エチル等含有)の容器を倒してこぼしてしまい、これを吸引し、中毒となった。
引用 : 1 有機溶剤による中毒等(平成23年)|厚生労働省
このケースは、うっかりシンナーの入った容器を倒してしまい、中身が漏れたために臭いが発生しました。業者の人以外にも、施主が歩いて謝って倒す可能性もあるので、容器の扱いには注意しましょう。
屋根塗装工事において、第3種有機溶剤を含む塗料を屋根に塗布していたところ、有機溶剤蒸気を吸い込んだため、休憩後に塗料を補充しはしごで屋根に登る際、意識がもうろうとして地面に転落した。
引用 : 1 有機溶剤による中毒等(平成22年)|厚生労働省
蒸発した塗料の臭いを吸って、意識がもうろうとした事例です。塗料は乾くまでの間は臭いを発するので、乾く前はマスクをする、換気をするなど十分に臭い対策を行いましょう。
外壁塗装の注意点と近隣トラブル防止策
外壁塗装は、塗料を壁に塗るので臭いが発生し、工事での騒音も出ることもあります。近隣とのトラブルが起きないように配慮し、臭いが出ることは理解してもらいましょう。
注意すべきポイントとは?
どのような塗料を使っても、臭いは発生します。このために、工事期間中は、窓を開けて換気はした方がいいでしょう。
ただし窓を養生すると、その窓は開けられなくなり、その部分の塗装が終わり養生を取った後は、開けられるようになります。
養生するときは、どこかの窓の開け閉めが出来るように工事業者に配慮してもらいましょう。塗料を塗っているときは、該当部分のドアや扉は開けられないので、いつならどの窓を開けていいかも確認しておきます。
近隣トラブルをどう防止する?
臭いが近隣まで充満すれば、近所から苦情が来るかもしれません。足場を設置するとなると、騒音も発生します。
工事をする前には、業者の方から近隣への挨拶、または手紙での工事のお知らせをしてもらいます。施主の方が、近所に工事があると連絡できるならば、しておいた方が良いでしょう。
何も知らせず外壁塗装工事を始めると、近隣の方は、どこから臭いが発生しているのかと不安になりますので挨拶回りは欠かさずすることがおすすめです。
おわりに
外壁塗装の工事を行うとなれば、業者の方が、工事期間はいつまでなのか、どの塗料を使うのかと説明してくれるでしょう。施主に対ししっかりと説明を行い、近隣にも配慮してくれる業者を選んでください。
わからないことがあれば、業者に聞いて、不明な点はなくすようにしましょう。塗料の臭いについて、不安な部分があるならば、業者の方とよく相談して、どの塗料を使うか選んでください。