解体工事前には必須! ご近所に挨拶へ伺う理由とその内容


住んでいた家を建て替えたい場合、まずは住宅の解体から始めることが多いです。そしてたいていは隣近所に他の方の家が建っており、その中で家を取り壊すことになります。

解体のあとに新築が待っている自分たちにとっては、解体工事は希望に満ちた新たな始まりかもしれません。しかし、近隣に住む方たちにとっては決して喜ばしいものごとではありませんよね。

ということで解体工事を行うにあたっては、せめて近隣に住む方たちにかける迷惑は最小限にしたいもの。工事に際して十分な配慮・準備を解体事業者の方にお願いするのはもちろんですが、より解体をスムーズに進めるためには近隣へのご挨拶が不可欠です。

解体工事の事前挨拶

解体工事ではいくら気を遣って作業しても大きな騒音や振動が起きたり、家のなかにたまっていた埃や壊した木材の粉塵などが周囲に飛散してしまいます。

工事のための作業車もせわしく出入りしますし、場合によっては害虫が逃げて近隣の家に入ってしまう被害が出てしまうことだって考えられるでしょう。

もちろん解体を請け負う会社は、工事にあたって入念に準備し近隣に迷惑をかけないように進行すべきですが、それでも上記のような影響を完全にゼロにすることはできないものです。

そこで、近隣の方に必要以上の不安を与えないようにするためにも、解体工事を行う前に挨拶に伺い、状況をきちんと説明して状況をきちんと説明しておくのが解体工事の”基本のマナー”となります。

挨拶のマナーについて

近隣への挨拶は、工事開始の1週間から10日ほど前に行っておきましょう。解体を施工する会社が行ってくれることもありますが、依頼した施主自身も必ずご挨拶に伺うのが基本です。

可能であれば施工会社の担当者と一緒に伺うと、近隣の方の質問などにも答えやすく、信頼感を持ってもらいやすくなります。

挨拶の際には、「手土産」と「挨拶文の書面」を用意しましょう。手土産は、洗剤やタオル、ちょっとした菓子折りなどがおすすめです。

品物には「ご挨拶」の外のしをつけるのが一般的ですが、地域によっては風習が異なることもあるので、その点は注意しましょう。

「挨拶文の書面」は、工事でご迷惑をおかけしてしまうことのお詫びや工事の内容、連絡先などを記載します。施工会社が書面を用意するケースと施主自身で用意するケースがあります。

ご挨拶先が不在の場合は先に書面だけポストに投函しておき、あとから手土産をもって、再度伺うのがいいでしょう。挨拶文に記載すべき代表的な項目と文例は下記のとおりです。

記載すべき代表的な項目

・工事でご迷惑をおかけすることのお詫びとご協力のお願い
・どのような工事をするかという工事の概要(○○邸解体工事など)
・工事の場所、発注者(責任の所在)
・工事の期間、作業時間、休日
・工事の施工会社の住所、社名、担当者名、連絡先

挨拶しないとトラブルに発展する場合も

近隣への挨拶は、解体工事をスムーズに進める上で非常に重要です。

たとえ依頼主自身が「ちょっとした工事」だと思っていても、近隣の方にきちんと断っておかなければそのことはわからず、不安に感じてしまいます。何より、騒音などはとても不快なもの。ストレスからトラブルに発展することも十分考えられます。

事前にきちんと挨拶に伺い、事情をきちんと説明をしておけば、あらぬ誤解や余計なストレスをかけずにすみますし、そうして信頼感をつくっておけば近隣の方も安心できるでしょう。

挨拶は、トラブルを予防する役目を果たすのです。口頭だけでなく書面も用意することで、説明不足や「言った言わない」の行き違いも防止できます。

近隣トラブルの種類と事例について

解体工事によって起こる近隣トラブルには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。のちのちのトラブルを未然に防ぐためにも、解体工事で起こりやすい近隣トラブルについて理解しておきましょう。

挨拶なしで起きる可能性があるトラブル

まず考えられるのは、「近隣への事前の挨拶がなかったために苦情が入る」というものです。何の告知もなく、ある日突然隣の家で工事が始まったら、住民としては不安に思うものですし、ストレスも感じます。

「苦情といってもたいしたものではないのでは」と思うかもしれませんが、最悪のケースでは、こうした苦情から解体工事が中止に追い込まれてしまうこともあり得ますので、先に述べたような事前挨拶は必須です。

大きな騒音や振動、粉塵のトラブル

次に考えられるのは、「解体工事の騒音や振動、粉塵がもとで、近隣の生活に支障を来している」というもの。重機を使用して解体作業を行う過程では振動が地面を伝うこともあり、大きな音がして赤ちゃんが泣いてしまうこともあるでしょう。

解体工事の現場では多くの埃が空気中に飛散しますが、それが近隣の住宅にまで飛んでしまうと、ご近所の自動車や洗濯物を汚してしまうということもあります。そのような迷惑を最小限に食い止めるべく、工事には入念な準備が必要です。

近隣住宅への傷や破壊などのトラブル

そして、大きなトラブルとしては、「工事作業で近隣の住宅の壁などが壊れてしまった」といったものも起こり得ます。こうなると、話は損害賠償責任などに発展していくこともあります。

近隣トラブルの対処方法

こうした近隣トラブルへの対処としてはさまざまなものがあります。基本的に前提となるのは、事前の近隣への挨拶と丁寧な説明です。施工会社の担当者と対面し、工事内容を理解していただくことは、多くのクレームを予防する効果を生みます。

「解体工事の騒音や振動、粉塵がもとで、近隣の生活に支障を来している」といったクレームが生じた場合は、その内容を詳しく伺い、発生している被害をできる限りゼロに近づけるべく対策をとります。

たとえば、振動に対しては工法の変更で振動を防ぐ、騒音に対しては防音シートを設置する、埃の飛散には散水を増やして粉塵の飛散を防止するといった対策があります。

信頼できる解体業者では、こうした対応はあらかじめとっておくものです。それでもクレームが生じた場合には、起こっている問題を解決するとともに近隣の方にお詫びと説明を行い、不満や不安をおさめていただくことが必要です。

「工事作業で近隣の住宅の壁などが壊れてしまった」といった大きなトラブルの場合は、その被害をお詫びし、損害の賠償について相談します。

なお、解体工事で近隣の住宅に発生した破損などの損害については、原則として解体業者に損害賠償責任が生じます。ただし、工事を依頼する施主が、作業で被害が及ぶ危険性を知りながら看過していた場合や指示を行った場合は、施主が損害賠償責任を負うことになります。

そうした対応を行っても事態の収拾が難しい場合、最終的には弁護士などの第三者を介して協議する、あるいは裁判で判断を争うといった事態に発展していくことが考えられます。

おわりに

自宅の建て替えに伴う解体工事であれば、必然的にその土地に住み続けることになり、近隣の方とのお付き合いは今後も続きます。

せっかくステキな家を建てても、その過程で近隣トラブルが発生してしまっては、その後の住み心地に大きく影響してしまうことになります。

「情けは人のためならず」といいますが、周囲への思いやりを忘れず丁寧にご挨拶しておくことは、近隣の方たちのためだけではなく、まわりまわって自分たちのためにもなるのです。

解体工事をスムーズに終えられるよう、失礼のない挨拶を欠かさないようにしましょう。


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