解体工事中に死亡事故へ…解体工事中のガス管撤去は事前準備が肝心!


家屋の解体工事を行うとなると、建物にある電気配線やガス管などは撤去する必要があります。たとえば、ガス管を残したまま解体工事を行うと、ガス漏れによる爆発や火災のおそれがあり大変危険です。電気配線やガス管などの撤去はどのように行えばいいのでしょうか?
ここでは、解体工事にともなうライフラインの撤去方法、そして実際にどのような事故が起こりやすいのかご紹介します。

解体工事前の準備で大切なこと

家屋には、電柱から外壁までの電線と電話線、ガスボンベ、水道管とライフライン用の配線や配管があります。これらを撤去せずに解体工事を行うとガス漏れや漏電の危険があり、工事日までには撤去しないとなりません。

停止すべきライフライン

解体工事におけるライフライン停止と撤去は、基本は無料なのでお金はかかりません。

電線電話線の撤去

電気関連では、電線、メーター、アンペアブレーカーの撤去が必要です。

お住まいの地域を管轄している一般送配電事業者に連絡して撤去してもらいます。電力自由化にともない、小売電気事業者の電気販売が可能となりましたが、このような業者は一般送配電事業者ではありません。一般送配電事業者は、たとえば東京都であれば東京電力です。撤去までには2週間程度時間を必要とするので、早めに連絡しましょう。

電話線撤去は、契約している電話会社に連絡してください。固定電話を使用しておらず、携帯電話やスマートフォンのみを使っている方でも、電柱から家屋に電話線は引かれているため、電話会社への連絡が必要です。もしも契約している電話会社がわからないという方は、NTTへ連絡すれば確認できます。

解体工事日に近い日に連絡すると、撤去が間に合わないと言われるかもしれません。その場合は、解体工事業者が電話線を切断し近くの電柱に巻き付けておき、後日電話会社が引き取りにきてくれます。

ガスの撤去

ガスには、プロパンガス、集中プロパンガス、都市ガスの3つあります。どのガスであっても、自宅で契約しているガス会社に連絡して、解体工事を行うので撤去して欲しいと伝えてください。

都市ガスならば、ガスメーターの閉栓撤去とガス管の地境切断を行います。プロパンガスならば、ガスメーターとガスボンベの撤去が必要です。ガス管の埋設位置は、家の建築から年月が経っているとわからないことがあるので、撤去前には調査する場合もあります。

水道管の撤去

水道は、解体工事を行うときに粉塵防止のために、散水に使います。また、埋設してある水道管は、解体工事後に新しく家屋を建設しても、そのまま使うのが通常です。そのために、水道停止と水道管撤去は行わず、施主は水道料金の精算のみ行ってください。自宅で契約している水道会社に連絡して、使用した水道料金の精算をします。

解体工事の撤去にともなう連絡について

電話、電気、ガスのライフラインにしても、最初に使用停止の連絡をしてください。その後に解体工事を行うので、撤去して欲しいと伝えます。解体工事をするための停止と伝えないと、停止のみとなり撤去してもらえません。忘れずに解体工事のための撤去だと伝えてください。

解体工事でのガス管損傷事故多発!

解体工事でガスの通っているガス管を損傷させてしまい、爆発や火災などの重大事故が起きています。毎日日本全国どこかで、ガス管破損事故が発生しています。安全な解体工事のために、以下のことを確認してください。

ガス供給停止と遮断工事

ガスメーターを撤去しても、ガス管にはまだガスが通っているかもしれません。解体工事の支障となるときは、事前に敷地内のガス管の遮断工事をする必要があります。遮断工事は、敷地内にあるガス管を切断して取り除きます。必ず、ガス供給が停止したことを確認してから遮断工事を行ってください。

ガス管の位置を確認

家屋の敷地内のどこにガス管があるかわからず、そのまま解体工事を行い、管を破損させる事故も発生しています。事故を防ぐために、事前にどこにガス管が埋設されているのか、その位置と深さを確認します。ガス管の位置がわからない時は、契約のガス会社に連絡すると位置を教えてくれます。

ガス管撤去作業中に死亡事故

ガス管撤去作業中の事故は頻発しており、死亡事故に至るケースもあります。実際に起こった事故をご紹介します。

ガソリンタンク溶接中に1人死亡

スクラップにするガソリンタンクをガス溶接する作業中に、タンク内にあるガソリンに引火し、爆発が起きた例です。

作業員1名が爆発によって吹き飛ばされ、頭蓋骨骨折によって死亡した事故です。タンク内のガソリンを確認せずに行った作業のために、事故が起きたと思われます。

参照元: 職場のあんぜんサイト:労働災害事例

ガソリンスタンド解体工事で1人死亡

ガソリンスタンドの地下に埋設されているタンクを解体中に爆発事故が起き、作業員1名が死亡した例です。

解体工事中は、タンク内に送風ファンを設置し換気を行いながら、解体作業をしていました。ファンでの換気が不十分だったために、タンク内に気化したガソリンが充満し、爆発がおきたものと思われます。

参照元: 職場のあんぜんサイト:労働災害事例

おわりに

解体工事は危険が多く、ガス管の破損による事故も起きています。工事までには、ガス供給停止とガスメーターなどの設備撤去を行い、安全に解体工事を行えるように準備しておくことが肝心です。

工事中にガス爆発が起きれば、作業員に危険が及ぶのはもちろん、施主や近隣の住人も危険に巻き込まれる可能性もあるので十分に注意しましょう。


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